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供託金の問題点

供託金の問題点 01

 

供託金600万円はダントツで世界一

緑の党は 2013 年の参院選に挑戦しまし た。比例区で 9 人、選挙区で 1 人を擁立しま した。しかし、残念ながら当選者を出すことが できませんでした。この時、立候補のために必 要な供託金 5700 万円を確保することは大変 でした。しかも、当選者を出せなかったので、 5700 万円は没収されてしまいました。

こんな制度は、世界でも日本だけです。比例 区の候補者1人当たりの供託金600万円、選 挙区で 300 万円という金額は、世界一高いも のです。図1のように、欧米ではほとんどの国 で供託金はなく、高くても 10 万円程度です。

日本では「貧乏人」には国政選挙の被選挙 権が事実上ないのです。憲法 44 条で「両議 院の議員及びその選挙人の資格は、法律でこ れを定める。但し、人種、信条、性別、社会 的身分、門地、教育、財産又は収入によって 差別してはならない」と保障されている「被選 挙権」を、不当に制限するものです。 

供託金の問題点 02

 

政党要件による差別

「 比 例 区 で 9 人 も 擁 立 し な い で 、な ぜ 候 補 者 を 1 人だけにしなかったのですか」という疑 問があると思います。国会に議席を持たない 新しい政党として挑戦する場合は、比例区と 選挙区で合わせて 10 人を擁立しないと挑戦 できないからです。

しかし既存の政党なら、比例区 1 人(供託 金 600 万円)だけでも挑戦は可能なのです。 これは、既成政党を優遇し、新しい政党の参 入を排除する既得権擁護ではないでしょうか。 

供託金の問題点 03

 

欧米諸国なら再チャレンジは可能

緑の党は、今回の参院選は高額な供託金を 集めることができず、断念せざるをえませんで した。世界 1 高い供託金がなければ再挑戦す ることができたのです。スウェーデンは供託金 はありませんが、1500 人の署名を集めるの が政党の立候補の条件です。人口比で換算す ると日本では1.8万人の署名となり、ハード

ルは極めて低いものとなっています。しかも、 諸外国では政治の活性化のために新規参入 を奨励する制度があります。

ドイツでは、議席を獲得できなくても、 0.5% 以上の得票率で獲得した票数に応じて 助成が行われます。再チャレンジ資金とでも 言いうるもので、1 票につき約 110 円の助成 です。緑の党は 2013 年参院選で 1% 弱の 45.7 万票を獲得したので、5000 万円もの 助成が行われることになります。ドイツは供託 金もゼロですから、5700 万円の没収された 供託金と合わせて、1 億円以上の政治資金が 保障されたわけです。

フランスでは、選挙区約 577 の約 10 分の 1 の 58 選挙区で 1% の得票率を得た政党に、 助成金が提供されます。日本の衆院選にすれ ば30選挙区で1% 以上です。これもきわめて 低いハードルです。2013 年参院選の緑の党 の得票率を小選挙区に当てはめると、得票率 1% を超えた選挙区は 30 を超えていました。 

                       供託金の問題点 04

政治にこそ規制緩和が必要です!

2000年代前半の OECD の調査では、日 本の「議会への信頼」は 21.7% と極めて低 く、OECD 平均の 38.7% を大きく下回って います。議会を市民に開かれたものにし、政 治への信頼を取り戻し活性化させるために、 緑の党は供託金の廃止を訴えています。 

~7世代先を見据えて、25年後を考える~
 参院選パンフレット
「私たちが望む未来 THE FUTURE WE WANT」
​2016年参院選 緑の党11の提言 より
⇩画像クリック/緑の党HP当該ページ 

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