「供託金を見直す意見書」を国にあげるアクション
自治体議員提案や、市民の請願・陳情の形で、全国で取り組み中
6月議会で採択された自治体からの報告
東京都小金井市 (坂井えつこ議員)
◆供託金制度の見直しを求める意見書◆
◆賛成 16
自由民主党・信頼の小金井 4
共産党 4
公明党 4
生活者ネットワーク 1
無所属3(緑・市民自治こがねい2、小金井をおもしろくする会1)
◆反対 7
民進党 3
無所属4(こがねい市民会議、リベラル保守の会、改革連合、小金井の明日をつくる会)
東京都国立市 (重松朋宏議員)
本日(6/30)の国立市議会で、供託金意見書が可決しました。
文章は中山均・共同代表(政策部長)のひな形を少しだけ修文したものですが、
一目で中身がわかるように、タイトルを少し変えました。
http://www.city.kunitachi.tokyo.jp/gikai/gian/gian_index/1496738527878.html
議員提出第7号議案
「主権者の政治参加を促進するため、
国政・地方選挙における高額な供託金制度の見直しを求める意見書」
【賛成】12
新しい議会 4
日本共産党 3
緑と自由の風 2
こぶしの木 1
社民党 1
みらいのくにたち 1
【反対】8
自由民主党・明政会5
公明党 3
本来は署名運動を地域で盛り上げて
市民が陳情として議会に持ち込むのが望ましいのですが、
(マスコミにも流して)
私自身がそこまで余裕がなく、
安易ではありますが議員提案という形をとりました。
正直なところ、現職の議員の間では、
いわゆる「泡沫候補」や「売名候補」が立候補すること
自体を嫌がる雰囲気があり、
賛成した議員の中でも「供託金制度は残すべき」という意見も
かなりありました。
しかし意見書文案が「廃止」ではなく「見直し」を求めていて、
提案者に対する質疑でも
「個人的には廃止して良いと考えるが、
供託金制度は公費負担制度や政党要件などとも関連しているので、
国民的な議論が必要であり、あくまで見直しを求めている」
と強調したため、受け入れられました。
国立市議会では、自民系が最大会派ですが3分の1に満たず、
公明か中間派のどちらかがリベラル派・市民派につけば過半数を超えます。
今回は、政治思想的には保守・ネオリベラルなスタンスを取ることが多い
無所属(一人、民進党議員も入っている)の1・2期生中心の
中間派の会派(「新しい議会」)が賛成に回ったため、
可決することができました。
反対の理由は、
自民党
「昨年参院選でも政見放送で売名行為のような候補がいた」
「そのような候補が次々出てきかねないので問題だ」
公明党
「国政選挙の供託金見直しは良いが、地方選挙は見直すべきではない」
というものです。
・ ・ ・ ・ ・
今回、供託金のことを調べていて
自民党は2009年に国政供託金減額の法改正を提案していただけでなく、
自民党青年局が1年前に出した提言書にも削減が盛り込まれていることを
知りました。
http://youth.jimin.jp/news/131655.html
これら国政の主要政党の動きを後押ししているのが、
「若者の意見を政治に届けよう」と活動している日本若者協議会です。
http://youthconference.jp
18歳選挙権年齢引き下げ実現後の次のターゲットとして
「被選挙権(立候補)年齢の引き下げ」
「供託金制度の見直し又は廃止」
を中心にあげているようです。
また、立川市の公明党の市議で、
「10%の得票率がないと没収される公費負担の制度が
同じ効果を持っているのだから
供託金制度は廃止して良いのではないか」
という意見をブログで表明しています。
一見の価値はある理屈です。
ここに絞れば、立川市議会での可決の可能性も出てきます。
http://j-osawa.com/archives/intention/20160228
・ ・ ・ ・ ・
1 福島県郡山市 請願→不採択
2 新潟県新潟市 9月議会へ継続審議
3 東京都調布市 陳情 不採択 調布市議会だより
4 同じく府中市 陳情 不採択 府中市議会だより
5 北海道旭川市 6/20陳情提出→9月議会へ
6 東京都江東区 継続審議
7 新潟県胎内市 不採択 (7:9)
8 愛知県議会 6/20 陳情提出
9 愛知県名古屋市 6/20 陳情提出→聞き置く
10 愛知県あま市 6/20 陳情提出
11 埼玉県秩父市 6/27 不採択 清野さんブログ
12 東京都小金井市 坂井さん 意見書 採択
13 同じく国立市 重松さん 意見書 採択
14 鹿児島県鹿児島市 6/5 陳情書提出・意見書提出
15 東京都小平市 橋本さん 意見書 採択
16 東京都杉並区 継続審議 12月議会で審議予定
17 千葉県野田市 12月議会に陳情提出 不採択
18 栃木県宇都宮市 出井さん 陳情書 不採択
意見書・請願/陳情・資料 ひな型
6月議会に市民グループから提出された「供託金の見直しを求める請願」は、総務財政常任委員会で不採択、
6月28日の本会議で私は賛成討論を行いましたが、7対30で残念ながら不採択でした。
賛成: 7(虹みどり1、共産3、社民3)
反対:30(自民系17、自民+民主8、公明4、無所属1)
反対理由は、「供託金は、一定数獲得すれば戻ってくる。供託金を用意できないようではだめ。現状で良い。国政と地方は状況が異なる、、、、。」などちょっと理解できませんでした。
反対討論はどの会派も全くしませんでした。
請願時に資料等を添付していますが、各会派各議員がしっかりと検討しているのかは不透明です。
(蛇石郁子議員)
不採択ではありましたが、秩父市や郡山市では、議員がブログや会派リポートを通じて詳細な内容を発信。府中市は広報「議会だより」に各意見の要旨を掲載。調布市は趣旨採択が半数なのに不採択で残念でした。
11 埼玉県秩父市議の清野さんのブログは、その次のページが結果です。
1 福島県郡山市義へびいしさんの会派リポートを掲示しました。
めでたく採択の15小平市 橋本久雄議員と、12小金井市 坂井えつこ議員と、13国立市の重松朋宏議員の報告を掲載しました。(時系列は下から上へ最近です)
14 鹿児島市は市民の陳情と議員からの意見書、双方提出があって、陳情は「参考送付」扱いとなり、資料配布だけで審議はありませんでした。
12月議会でトライした自治体は千葉県野田市、栃木県宇都宮市でした。 ⇩報告を掲載しました。供託金キャンペーンは2017年で終了しました。
たくさんの意欲的なチャレンジ、お疲れ様でした。
9月議会で採択決定・初の全会一致
東京都小平市
小平市議会で私が提案した選挙時の異常に高い供託金の見直しを求める意見書「主権者の政治参加を促進するため、国政・地方選挙における高額な供託金制度の見直しを求める意見書」が全会一致で可決することになった。
多摩地域では小金井、国立市についで3例目。全会一致は全国でも初めて。
9月5日の9月議会初日に議決される。(橋本久雄議員)
意見書
17 千葉県野田市
供託金見直しを求める陳情は、21日野田市議会本会議において残念ながら否決されました。
27人中(議長除く)、賛成9人⇒市民ネット1、新社会党1、共産党2、民進連合4人、無所属1人でした。
反対18人⇒政清会10人、公明党5人、新しい風1人、みん清クラブ1人でした。(三ツ橋さん)
18 栃木県宇都宮市
栃木県緑の党党員 出井昌子
「国政・地方選挙における供託金制度の見直しを求める意見書の提出についての陳情」についての報告
この度、標記の陳情を宇都宮市議会に対して行いましたので下記の通りご報告
いたします。
記
経過
2017年11月24日(金) 陳情書提出
2017年12月13日(水) 総務常任委員会にて意見陳述(5分)
採決 不採択(全会派)
2017年12月21日(木) 本会議 採決 不採択
結果
全会一致で不採択
総務常任委員長報告抜粋
この陳情につきましては、「選挙では、一立候補者に多額の公費がかかるものであり、嫌がらせや冷やかしなどの立候補者の乱立を防止することは必要である。また、一定の得票率を得ることで、供託金が返還される仕組みもある。供託金制度の目的は、立候補の自由を制約するものではなく、現行制度が著しく不合理とは言い難いことから、この陳情は不採択としたい」などの意見が多く、全会一致で不採択と決定いたしました。
以上
陳情書