第４回期日　傍聴・中間報告

選挙供託金違憲訴訟　第４回期日　傍聴 2017/6/9 於：東京地裁103号（大法廷）傍聴席は満席ではないもののほぼ埋まった（90弱程度か）。　今回、裁判長は論点整理し、原告・被告双方に論点に厚みを加えるよう促した。原告側には、11年最高裁判決で、供託金は合憲との判断が出ているのでこの判例が覆る立法事実がその後生じているのかどうかという観点など補充するのか？韓国では供託金に違憲判断がでたがそれを以て即、我が国でも違憲であるというのはちょっとどうかと思う、むしろOECD諸国でこれだけ多くの国が供託金０でやっている事実の方が気になる。被告の国に対しては、今回の原告の主張からすると、こういう薄い反証になるのかなとは推察するが、原告の主張次第ではこれではちょっと薄すぎませんか？OECD諸外国に供託金０〜低廉な国が多数存在する事実と、それらの国で泡沫候補対策がなされているか否か、もしなされていないなら供託金は国会の裁量権の範囲とは言えないといえる。そこらの情報収集が必要なのではないですか？原告がこれから補充する論点によっては、被告の反証が現在の薄いもの（６P程度）では反論として弱いのではないですか？と指摘した。次回期日　2017年9月29日（金）14時〜裁判長の　「OECD諸外国に供託金０〜低廉な国が多数存在する事実と、それらの国で泡沫候補対策がなされているか否か、もしなされていないなら供託金は国会の裁量権の範囲とは言えないといえる。」　この発言から →　OECD諸国の泡沫候補対策の事情によっては、供託金が国会の裁量権の範囲として適当ではないという判断を引き出せると考えられた。今後、原告はこの視点を主張に補充し、ここを突破口にすべきではないかと感じた。

選挙供託金違憲訴訟　中間報告 2017/6/9 於：参議院議員会館　講堂選挙供託金違憲訴訟弁護団弁護団長　宇都宮健児弁護士：今回は、前回までと打って変わり、裁判長からこの裁判に真正面から取り組む姿勢が感じられた。争点を明らかにし、争点の組み立てについて双方に助言を行った。国に対しても丁寧な反論を求めた。

（原告に対しては丁寧な反論を引き出すための主張の補充を求めた）ここからが弁護団の腕の見せ所である。裁判長の態度の変化の原因は以下の３つが考えられる。・市民の関心が高い　（傍聴人の多さ）・諸外国との供託金額の差・供託金を違憲を論じる学者がけっこういる選挙を変える、歴史に残る裁判となりうる。おかしな事は変えられるという事の例にしていきたい。 ◇社民党　福島みずほ参議院議員：供託金違憲訴訟をみなさんと一緒に変えていくために、

できる限りのサポートをしていきたい。（今回の講堂は福島議員が算段してくださった） ◇自民党　末松信介参議院議員秘書の方の挨拶：自分たちは2008年12月　供託金を下げる法案を提出した（自民では石原伸晃議員が中心となった）。自公共産社民の超党派の賛成で衆議院を通過した。残念ながら参議院では民主党の反対で成立しなかった。高すぎる供託金は与党にとってもよろしくない。2014年解散総選挙では、自民または共産党の候補しかいない選挙区が28あった。これは主に高すぎる供託金のせいであり、選択肢を国民に提示できない制度であり、解散総選挙をおこなっても何のための選挙かという批判がある。選択肢が少ない状況の中での解散総選挙の大義が立たなくなり選挙の正当性を主張できない自民党にとっても好ましくない状態と言える。 ◇民進党　西村ちなみ衆議院議員秘書の方：会場に来られたが、挨拶の前に退席原告近藤さん　今日、急に裁判長がしゃべりはじめた。これからはちょっと違った裁判になる。時間がかかるものだが行動しないと始まらない。川の流れが大きくなっていくように、大きな動きになっていくといい。弁護団事務局　鴨田弁護士：裁判長が沢山しゃべった。この裁判にちゃんとした判決を書きたいという姿勢が見えた。会場からの質疑応答斉藤まさしさん： 11年の最高裁判決以降の事実として以下の二点を主張に補充するとよいのでは？・11年以降の格差の拡大・貧困の拡大　数字その他の根拠を具体的に示す。・自民党提出の法案で2008年に国会（衆議院）を通過しているという事実がある。　その後10年間の国会の不作為がある。他、外国人特派員協会での記者会見を是非！　→　やり方がよく解らない、呼ばれていって話しをしたことは何回かあるがと宇都宮弁護士文責　福田理子