ラウンドアップNO! ネオニコNO! 農薬と食の安全を考える
緑の党2018キャンペーン
アンケート調査結果 宮城県
農薬等使用状況 自治体アンケート結果
2018.8.4
運営委員会調査分析チーム
(割合ー%は、それぞれ全回答数に対する数値)
️
宮城県 35自治体
※9市町村より回答あり。回答率26%
【1】 学校・公共施設・道路付近で農薬を使用していますか。使用している場合はその内容、使用していない場合はその理由もお願いします。
1している 5 (56%)
場所:学校、公共施設、駐車場、道路脇など
種類: ラウンドアップ・ネオニコ系農薬使用自治体 5(56%)
頻度・方法:年2回など、散布
理由:除草
※学校敷地内の一部で使用している自治体の回答を紹介
使用に際しては、長期休業期間中に実施したり、散布地点に立ち入り出来な
いよう措置を取るなど、健康被害や安全面を最優先し、使用している。
2していない 4 (44%)
2の理由(例):
・定期的に草刈りをしているため
・特に基準はないが各担当の判断
【2】 危険農薬の健康被害についての研究や研修は実施されていますか。
1している 0 (0%) 2していない 9 (100%)
【3】 農薬使用の際には2013(平成25)年4月26日付の住宅地等における農薬使用についての国の通知に基づき、以下の項目を実施されていますか。あてはまるもの全てに○をお願いします。
1.散布以外の方法の検討__________________ 3
2.住民からの相談窓口の設置________________ 1
3.現地混用(いくつかの農薬を現地で混ぜる)の禁止_____ 2
4.散布時期の選定(風の少ない時期を選ぶなど)_______ 4
5.散布の時間帯の選定(子どもの通学時間外など)______ 3
6.化学物質に敏感な周辺住民の把握_____________ 1
7.立て札の設置______________________ 1
8.農薬以外の選択肢の検討_________________ 2
9.使用後の周辺住民へのアンケートの実施
(国の通知項目ではありません)______________ 0
10.原則不使用なので対策の必要はない____________ 0
無回答 4自治体
4が最も多く、次いで1.5、次に3.8 9.10はゼロ
【4】水道水の残留農薬検査で、過去5年間にグリホサートは検出されていますか。検出されている場合は結果をお示しください。
1. 検出されていない_________ 7(82%)
2. 検出されている__________ 0(0%)
(検出結果データ)なし
3. 検査していない__________ 1(9%)
記入なし_____________ 1(9%)
調査結果まとめ
【1】
ラウンドアップやネオニコチノイド系農薬の使用状況
・回答9自治体中では半数弱の「原則不使用」の自治体があった。
・使用している自治体は全てでグリホサート系の農薬の名前があった。
・学校での使用があった自治体のコメントを例示した通り、健康被害について
の意識は十分にあると考えられるが、その他の場所、自治体ではどうだろうか。
【2】
農薬の健康被害について、研修・講習会などの参加はゼロだった。ぜひ、県などの行なっている研修会参加などの取り組みをお願いしたい。
【3】
散布時期、風向きの配慮や散布以外の方法の検討も取り組まれている。危険な農薬の使用時には、これからも国の通知はしっかりと守っていただきたい。特に今後は化学物質過敏症の住民の把握や、使用後のアンケート調査など、住民とのコミュニケーションを十分に取るよう、学校では原則不使用の徹底など、ぜひご検討を。定期的な草刈り対策で「原則不使用」が実現できている自治体も少なくない。
【4】
水道水の残留農薬は0。これからも安全な水道をお願いします。
アンケートに回答していただいた10自治体(うち1自治体は所在不明)に対して、アンケートお礼と申し入れ書を作成しました。
みどり宮城の会議において、9自治体への送付を話し合い、仙台市はじめ栗原市、大河原町、柴田町、松島町、加美町、涌谷町、美里町、大衡村の担当窓口へ郵送することといたしました。(アンダーラインは、使用自治体)
以上の作業で、9月18日に行った宮城県庁記者室でのプレスリリースの締めくくりといたします。9自治体からの「申し入れ書」に対する回答がどのようなものかは、10月10日の申し入れ書回答締め切り日以降の結果を見て、みどり宮城での協議を行いたいと思っています。森田眞理
<お礼報告と申し入れ>
回答自治体担当者
2018 年9月 24日
仙台市
経済局農林部農政企画課 山下様
シニア・ワーカーズコープ仙台 代表 森田眞理
みどり宮城 代表 熊倉秀紀
「ラウンドアップNO! ネオニコNO! 農薬と食の安全を考えるキャンペーン
アンケート調査」への回答ご協力のお礼、ならびに 公共関連施設(学校、公共施設、道路付近など)への農薬使用の禁止を求める申し入れ書
日々の市政への取り組みに敬意を表します。
このたびは「ラウンドアップNO! ネオニコNO! 農薬と食の安全を考えるキャンペーンアンケート調査」への回答ご協力をいただき誠にありがとうございました。おかげさまで、35自治体中10自治体からの回答があり、心から感謝申し上げます。うち6自治体でのグリホサート(ラウンドアップ)と称される危険農薬使用が認められました。
農薬と食の安全を考えるキャンペーンアンケート調査集計表 [宮城県]を送付いたします。
つきましては、下記「申し入れ書」を作成しましたので、ご一読の上、今後の貴自治体部署での警戒と、職務措置への規範として履行していただきますようお願い申し上げます。
記
(はじめに)
私たちは緑の党グリーンズジャパンの 「ラウンドアップNO! ネオニコNO! 農薬と食の安全を考えるキャンペーン」の一環として、健康被害の疑いのあるグリホサートとネオニコチノイド系(危険農薬)をはじめとする農薬使用についての申し入れを行っています。
グリホサートは除草剤ラウンドアップの主成分として開発されたものであり、分解せずに雨、 河川水、飲料水からも検出されるなど、環境や生体への蓄積や影響が懸念されています。欧米の 調査ではほぼ9割の方々の体内から検出されていると言われています。
また、発がん性も疑われています。世界保健機関(WHO)の外部機関である国際がん研究機 関は 2015 年3月に、グリホサートは人に対しておそらく発がん性があるとする調査結果を公表しています。
ネオニコチノイド系農薬はたばこに含まれるニコチンに似た成分、ネオニコチノイドをベース にする殺虫剤です。ハチの大量死や、赤トンボの激減の原因と指摘する専門家や人の脳や神経の発達に悪影響を及ぼすおそれがあると懸念する意見もあります。このため、グリーンピースなど、環境保護団体や研究家などから、規制強化や適正な環境影響評価を求める声があがっています。直近では EU委員会が 2018 年中に3種類のネオニコチノイド系農薬の屋外使用を禁止することを決定しています。
これらの健康被害が大きく問題化している危険農薬だけでなく、私たちは農薬全般に関しても 危険なものはあらかじめ除外するという予防原則から公共施設関連への使用を禁止すべきと考えています。少なくとも可能な限り別の選択肢を考え、使用をするとしても健康被害のおそれを最小限にとどめるべきです。そこで、下記の事項に関して、申し入れを行います。
申し入れ事項
1.農薬使用の実態、とりわけ危険農薬についての使用実態を市民に公表すること。宮城県各自治体向けに行っているアンケート結果を添付しますので、部内知をお願いいたします。
2.危険農薬(グリホサート・ネオニコチノイド系)は被害の大きさから考えて使用しないこと。
今回の調査で不使用自治体に於かれましても、今後とも引き続き使用しないこと。
3.農薬一般に関しても、名古屋市などの先進自治体を参考に使用しないこと。現状で使用しない実態があっても、基準もしくは条例により今後の不使用を担保すること 。
4.農薬を使用する場合にも 2013(平成 25)年4月 26 日付の住宅地等における農薬使用についての国の通知に基づき、農薬以外の選択肢の検討、散布以外の方法の検討、住民からの相談窓口の設置など適切な方法につとめること、また通知には含まれていないが、周辺住民へのアンケート配布などで積極的に影響調査を行うこと 。
5.この申し入れに対して、文書にて回答いただきますようお願いいたします。
● 回答期限 10月10日
● 送付先 略
(問合先 略 森田眞理)
以上