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種子法廃止関連情報
種子法廃止で、日本の農業はどう変わる?
種は「企業から買うもの」に変化する。その先にあるのは?
印鑰智哉 (日本の種子を守る会事務局アドバイザー)Imidas
<引用>
私が一番注目しているのは韓国です。韓国では、07年に米韓FTA(自由貿易協定)が締結され、政府は「サムスンがあれば韓国に農業はいらない」とばかりに、農業を切り捨てる政策を進めてきました。かつては7割以上あった食糧自給率が、20%近くまで落ち込んでしまったのです。
そこで、なんとか農業を立て直そうと考えた農村の女性団体が取り組んだのが「在来種の復権」でした。企業から種を買っている限り、農薬や化学肥料を買わなくてはならなくなって、立ちゆかなくなる。それよりも、農薬や化学肥料を使わなくても育つ在来種を取り戻そうという運動が始まったのです。
当初は在来種育成のノウハウがないため、植えても全部枯れてしまいました。そこで彼らは、地方で細々と在来種を守りつないできたハルモニ(おばあさん)たちへの聞き取りを始めます。それによって、再び在来種を育てて種を採ることが可能になりました。やがて農協や生協も活動に加わり、現在では一部の地域では条例も作られ、公的事業として認められるに至っています。さらには、農協が主導して、「韓国の農業を憲法で守るべきだ」という署名運動も始まり、1000万人を超える人が署名しました。韓国の人口は5000万人余りですから、約5人に1人が署名したことになります。農業は社会の基盤として絶対に必要なものだというふうに、人々の意識が変わったのだと思います。
2017年には国連で、19年からの10年を「家族農業の10年」とすることが採択されましたし、「小規模家族農業を守ろう」という世界的潮流が生まれつつあると言えます。日本もこの潮流に乗れるかどうかが、とても重要だと考えます。
具体的には、種子法を復活させることに加え、「在来種保護法」の制定が必要だと思います。各地域で、その地域に合った種子を守る運動を起こし、それを政策化して目に見える形にしていく。今、兵庫県や新潟県などいくつかの自治体が、種子法に代わる内容の条例を制定しているのですが、中でも埼玉県では一歩進めて、「在来種の保護」を盛り込んだ条例がすでに生まれています。現状を見れば確かにひどいことが起こっているのですが、逆手に取ればこれは農業の在り方、政治の在り方を変えていく「チャンス」だとも思います。
7/4に、名古屋市会 で全会一致で意見書採択されました!
「 種子 の安定供給・品質確保に関する意見書」
http://www.city.nagoya.jp/shikai/cmsfiles/contents/0000106/106671/iken2.pdf
種子法廃止の弊害を懸念して、下記のように要請しています。
「名古屋市会は、国会及び政府に対し、種子の安定供給・品質確保を図るため、 都道府県が従来どおり種子の生産・普及に関し適切な役割を果たすことができるよう、十 分な財政措置等を講ずるよう強く要望する。 」
緑の党としては何も動いていませんでしたが、市民が運動してくれたおかげです。緑の党も頑張らないといけませんね!(名古屋市・尾形)
とんでもない情報が飛び込んできた。これまで種子の自家採種は基本的にOKで、自家採種禁止されるケースは例外だった。これを逆にして、自家採種は原則禁止に変える方向で農水省が検討に入ったというのだ。主要農作物種子法を廃止して、民間企業の支援政策に熱心な農水省がさらに、種苗法を企業のさらなる利益になるように変えようということだろうか?(続く印鑰 智哉のブログ)
【地方議会から国への意見書一覧など更新のお知らせ】
●意見書は現在62件となっています。
●全国の都道府県の中で種子条例を制定した3県(新潟、兵庫、埼玉)のそれぞれの条例文へのリンクをアップしました。
https://www.taneomamorukai.com/info
日本の種子(たね)を守る会
4/2 主要農作物種子法廃止後の都道府県の取り組みについてアンケートを実施 Tanetたねっと
<抜粋>
4月2日、たねと食とひと@フォーラムではこれまで主要農作物種子法の下、都道府県で実施されていた施策が2018年度以降はどのように変わるのか、変わらないのかなどを知るため、以下の16項目について公開質問を行います。都道府県へのアンケート結果報告会を6月23日(土)に開催予定です。
都道府県種子法廃止法案施行後アンケート
1.予算の財源
2.予算額
3.実施部署または機関
4.奨励品種名
5.奨励品種決定のための試験
6.原々種・原種の生産
7.種子生産ほ場の指定
8.種子の審査
9.種子生産者への助言・指導
10.独自の条例について
11.独自の要領について
12.独自の要綱、その他について
13.国の研究機関と共同での品種開発の取組み
14.民間企業と共同での品種開発の取組み
15.都道府県議会から国への意見書提出
16.都道府県内の区市町村議会から国等への意見書提出
種子法廃止 地方から懸念 国会へ意見書50件超
日本農業新聞 3/30
主要農作物種子法(種子法)が3月末で廃止されることを受け、市町村を中心とした地方議会から国会に提出された意見書が50件を超えることが分かった。都道府県が従来通り種子供給が行えるよう財源を確保することや、企業による種子開発の独占を招かないよう求める意見が多い。種子法に代わる立法の検討を訴える声もある。法廃止で種子の安定供給に向けた都道府県の役割が後退しないか、不安は根強い。
同法は米、麦類、大豆の優良な種子の安定供給を都道府県に義務付けてきた。だが、政府は「民間の品種開発意欲を阻害している」として、昨年の通常国会に廃止法案を提出し成立。都道府県による安価な種子の安定供給が後退しかねないといった不安から、地方議会では、意見書を採択する動きが相次いでいる。
参院では種子法廃止に関する地方議会からの意見書を、昨年11月から今月28日までに9都県から53件を受理。うち、秋田県内の市町村議会が19件と最多で、長野県が県議会を含め14件と続く。衆院も同期間で9都道県から35件を受理した他、受理手続き中の意見書が21件ある。多くの意見書が衆参両院に出されているとみられる。
意見書では、都道府県の農業関係部局から、同法が種子生産の予算確保の根拠になってきたとの声があることから、「都道府県の取り組みが後退することのないよう予算措置等の確保を行うこと」(長野県伊那市議会)を求める声が多い。
政府は、都道府県が持つ種子生産の知見を民間に積極提供する方針も示している。これに対しても、企業に種子開発が独占され、農家は特許料の支払いを強いられかねないとして、「地域の共有財産である種子を民間に委ねることのないよう対策を講じること」(秋田県男鹿市議会)といった声も目立つ。「場合によっては種子法に代わる新たな立法を検討してほしい」(新潟県柏崎市議会)との声もある。
種子法廃止への不安の声は地方で強く、意見書を提出する動きは今後も拡大しそうだ。